大判例

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福岡地方裁判所小倉支部 昭和45年(わ)312号・昭45年(わ)342号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

<編註> 監禁罪と強姦罪との間に牽連犯の成立を認めた事例として京都地判昭四五・一一・二五本誌二五九・二三九参照

〔判決理由〕なお、本件監禁の所為と各強姦致傷の所為とか牽連犯の関係にあると解した点につき付言するに、近時自動車の著しい普及に伴い、いわゆる性犯罪の面においても、自動車を利用してこれを実行する傾向が増大し、予め婦女を姦淫する意図で甘言を用い或いは暴力をもつて乗車させ、途中降車を要求しても聞き入れず脱出を不可能にして監禁し、他の場所に連行したうえ強姦する事案がとみに増加し、この種事業が強姦事件の相当な部分を占めるに至つていることは顕著な事実であり、いまこれを社会的な行為類型の観点から観察した場合、このような態様による監禁行為と強姦行為との間には一種の行為類型として密接な因果関係があり、その密接の程度も判例上牽連関係の肯定されている住居侵入と殺人・傷害・強盗、或は監禁と恐喝などのそれに比較し著しく劣るものではないと考えられるから、両者の間においても当然法律上手段結果の関係を認めるのが相当である(もつとも、最高裁判所第三小法廷は、昭和二四年七月一二日付決定において、〔通常の場合においては、不法監禁罪は通常強姦罪の手段であるとはいえないから、両者は牽連犯ではない』と判示するけれども、右は、監禁行為が強姦の客体たる婦女に対してではなくてその同伴者たる男性に対して行われた事案であつて、全く事案を別異にする本件のような場合にまで両者の索連関係を否定する趣旨を含むものではないと解して差支えないと思われる)。

(砂山一郎 中田耕三 田川雄三)

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